沖田×華 透明なゆりかご あらすじ

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沖田×華さんの「透明なゆりかご」あらすじと感想

沖田×華さんの「透明なゆりかご」を読みました。

 

あらすじとしては、看護学科に通う高校三年生の×華さんは、母親のすすめもあり産婦人科で見習い看護師として働くことになるのですが、その現場で中絶や育児の放棄などの現実に直面し、心が折れそうになります。ですが、生命の誕生をとりまく様々な人間模様から、次第にこの仕事の尊さとやりがいを見出していく…そんなおはなしです。

 

漫画ですが、軽い気持ちでは読めません。正直、読んでいて重いです。つらくなるお話もあります。ですが、読み終わった後ひとことで感想を言うなら、「よくここまで描いてくれた!」という思いです。

 

 

“妊娠・出産”と聞くと、たいていの場合は、女の大仕事をやり遂げて疲労はあっても誇らしげな母親と、それを受け入れる父親、家族といった「おめでとう!!」の雰囲気を思い浮かべます。だって、恋愛小説のラストで、愛する人と結ばれて家族が増えて…なんて様子が描かれたりするじゃないですか。

 

ドラマや映画だって、主人公の幸せのピークに赤ちゃんを囲んだ家族のシーンが使われるじゃないですか。そして、そのように誰からも祝福され、喜ばれるような妊娠・出産がいちばん良いのだと私も思います。実際に、辛い妊娠期間を乗り越えて出産した知人はとても尊敬しますし、その家族はとても強くなったなと感じ、命の誕生のもたらすパワーは計り知れないなと思います。

 

ですが、人には言えない悲しい妊娠・出産があるのも現実です。

 

暴力や無知によって宿ってしまった命…その子は生まれてくるためにいるのに殺す処置を施す。それが最悪の中の最善の選択であっても、他にどうしょうもないと思っても、やるせなさが募ります。また、他の人と同じように命がやどったことを喜び、その誕生を待ちわびていたのに失ってします人だっています。

 

自身にも経験があったので、失った子に対する罪悪感や虚無感、誰かに助けてほしい反面、忌事のように思われたくなくて誰にも言えなかったことなどすごく共感できました。

 

また、他の妊婦さんには赤ちゃんは生きているのだから何としてでも産んでほしい、育てられる幸せがあるのだからちゃんと育ててほしい、と思うことも。そんな幸せとはかけ離れてしまった妊娠・出産もあることを、知ってくれるひとが多ければと思います。当たり前の幸せと思わないでほしいのです。

 

重いテーマですが、最後まで読めるのはやはり沖田×華さんの描く愛嬌のあるキャラクターたちがいるからでしょう。そして、読みながら悲しみ・憤り・無力を感じつつ、生まれてくる命とそれを育む家族の力を信じたいという希望も与えてもらえた、そう感じるお話でした。

 

【一般漫画】透明なゆりかご 産婦人科医院看護師見習い日記は、こちらから

 

 

 

 

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